更年期は、女性の体にとって大きな変化の時期です。
ホルモンバランスが急激に変化することで、さまざまな不調が現れやすくなります。
特に、冷えやのぼせ、疲れやすさ、イライラ、気分の落ち込みなど、多くの女性が経験する症状があります。
では、なぜ更年期には不調が起こりやすいのでしょうか?
そして、薬膳の視点からどのように体質改善をすればよいのでしょうか?
今回は、ホルモンバランスと薬膳の視点から、更年期の体調管理について解説します。
1. 更年期に不調が起こりやすい理由とは?
更年期(閉経前後の約10年間)は、女性ホルモン(エストロゲン)の分泌が減少する時期です。
このホルモンの変化により、自律神経や血流、代謝が乱れ、以下のような不調が起こりやすくなります。
① ホルモンの減少による影響
エストロゲンは、体内のさまざまな機能をサポートする重要なホルモンです。
これが減少すると、次のような影響が出やすくなります。
② 陰陽のバランスが崩れやすい
東洋医学では、体のエネルギーバランスを「陰」と「陽」で考えます。
更年期では、「腎」のエネルギー(腎精)が減少しやすく、陰陽のバランスが崩れることが不調の原因になります。
このため、更年期の体質改善には「陰陽のバランスを整えること」がとても大切です。
2. 更年期の体質改善に役立つ薬膳のポイント
薬膳では、食事を通して体質を整え、不調を改善することができます。
ここでは、更年期の不調に合わせた薬膳的なアプローチをご紹介します。
① 陰を補う(のぼせ・ほてり・乾燥対策)
更年期に多いのが「陰虚(いんきょ)」の状態です。
陰虚になると、体内の水分や血が不足し、のぼせやほてり、口や肌の乾燥が起こりやすくなります。
◎ 陰を補う食材
★ おすすめレシピ
「黒ごま豆乳スムージー」
黒練ごまと豆乳をミキサーで混ぜて、手軽に陰を補うドリンクに!黒砂糖を適量入れるとさらに美味しくなります!
② 陽を補う(冷え・むくみ・疲れ対策)
エネルギー不足(陽虚)によって冷えやむくみ、慢性的な疲れを感じる場合は、体を温める食材を取り入れましょう。
◎ 陽を補う食材
★ おすすめレシピ
「生姜入り薬膳スープ」
鶏肉、生姜、ナツメを入れたスープで、体を芯から温めましょう。
③ 気血を補う(疲れ・めまい・貧血対策)
気(エネルギー)や血(栄養)が不足すると、貧血気味になったり、めまい、息切れ、だるさを感じやすくなります。
◎ 気血を補う食材
★ おすすめレシピ
「ナツメと黒糖の漢方ブレンド茶」
ナツメと黒糖をお湯で煮出して、甘くて飲みやすい漢方ブレンド茶を作りましょう。
3. 日常で意識したい生活習慣**
薬膳だけでなく、生活習慣を整えることも更年期の体調管理には重要です。
✅ 適度な運動(ウォーキング、ストレッチ)で血流を促進
✅ 良質な睡眠をとる(寝る前にスマホを控える)
✅ ストレスを溜め込まず、リラックスする時間を作る
✅ 温活(足湯やお腹を温める習慣)で冷え対策
薬膳の考え方を取り入れて!
更年期はホルモンの変化によって不調が起こりやすい時期ですが、薬膳の考え方を取り入れることで、体質を整えることができます。